最初に建築家展に来て頂いてからプランが始まるまで2年半、それから設計契約まで更に1年半かかってますね。
長いですか・・・やっぱり?
いろいろと、ようだいが多かったので(笑)
家づくりは2軒目だったので、「こういうのがやりたい」っていう目的がハッキリしてましたね。
自分でも、仕事の合間にインテリア・コーディネーターの資格を取ったりして、勉強もしました。
へえ、そうですか!それはすごいですね!
いえいえ!机上の空論ですけどね!(笑)
見たこともない素材の、名前だけ覚えたりして・・・でもそういった「こうしたい、ああしたい」はたくさんありました。
そんな私の意見を気長に聞いてくれて、更に良くなるようなアドバイスができる人、そんな建築デザイナーを探してました。私が「こうしたい!」と言ったことを、そのまま聞くだけでは困るんですよね。経験も知識も無いですから。
一軒目の家づくりは、どのような感じだったのでしょうか?
一軒目は建築デザイナーには頼まず、工務店さんにやって頂きました。
それはホントに私の好きなように作ってもらって、だから失敗した・・・という(笑)
まあ、失敗は言い過ぎですが・・・私が言ったとおりに作ってくれたので、半分は気に入ってたんですが、その代わり住みにくいとか使いにくい所もありました。
だから今回は、私の意見に耳を傾けつつも、専門家としてのアドバイスや、アイデアを出してくれる方が良かったんです。
それで、建築デザイナーの蒲原先生と出会われたんですね。
他にも、インテリアとか建築の雑誌から「こういう雰囲気が好き」という写真を切り取ってお渡ししたり、要望の優先順位をはっきりさせ、箇条書きに書いて提出したりしました。時間もかかりましたが、とにかく自分のリクエストはたくさん出しましたね。
あとは・・・すごく図々しいお客だったと思うんですけど(笑)・・・「提案を最低3つは出してほしい」とお願いしたんです。プランを一つだけ見せられて「どうですか?」と聞かれてもわからないので、いくつか案を出してもらって、その中から選べるようにしてほしい、と。
最終的に提案を、5つぐらい出してくれたんじゃないでしょうか。
自宅でカフェとしても使うためには、いろいろと建築上の決まり事がありました。
蒲原先生が、後で作り直ししなくてもいいように最初に全部調べて、それに照らし合わせて設計してくださいました。キッチンを2ヶ所作るとか、トイレの手洗い場やシンクの作りとか。
↑ 二階部分のキッチン
↑ 1階のキッチンはカフェ用に使用している。
蒲原先生にお願いしたのは、生活感を隠してほしいという事ですね。
おうちカフェとはいえ、生活感のある自宅の雰囲気の中では、どんなに美味しいコーヒーもイマイチに感じてしまうことが多いですよね。やっぱり、わざわざ足を運んで頂くカフェという、非日常空間の中で飲んでほしかったので。
「え、ここに住んでるんですか?」という感じにしたかったんです。
洗濯物とか、お布団を干してるとかが見えないようにしてほしい、とお願いして、インナーバルコニーにしてもらいました。
↑↓ 二階のインナーバルコニー
↑ 外からは、二階の住居スペースは全く見えない。生活感を隠し、カフェとしての雰囲気を演出している。
野市は風が強くて、それで皆さん苦労してるみたいなんですが、私は逆に風が抜けるのが好きなんです。空気が淀んだ感じが嫌いで・・・。
そこで、南の窓を全部開けると北まで風が抜けるようにしてもらいました。2階も同じです。
二階は全体が1つの大きな、開放的な空間になるので、それがとても気持ちよくて気に入ってる部分ですね。
私は以前美術の教師をしていて、退職してからは自分の美術作品を展示できるカフェをやりたいと考えていました。それで、このような形のおうちCafeにして頂きました。
自分の作品や他の作家さんの作品を飾ったり、あと、ギャラリーとしてここで陶芸や絵画、現代美術の個展もやるんですよ!
ギャラリー以外にも、英会話のレッスンや様々なワークショップのスペースとしても活用しています。
↑ Cafe入り口。お店の隅々まで、可愛くてほっこりする素敵なセンスで溢れている。
↑ 店内いたるところに、可愛くてオシャレな、大小様々な小物が飾ってある。
↑ 「お客さまからは、落ち着くとか、ゆったりするなどの感想を頂きます。特に、オシャレやねってよく言われますね」
↑ ご自分の美術作品も飾ってある。一見おどろおどろしいような、でも何故か可愛く、ほっとするようなたまご型のオブジェたち。お店の雰囲気にとても合っていて、この素敵な空間を演出しています。
↑ ランチメニュー「玄米ごはんとケーキのランチ ¥1,000」手作りケーキがついてボリュームたっぷり、素朴で優しい味わいの、毎日通いたくなるような素敵なメニューです。(※数に限りがあるため、予約した方がいいそうです)