施設が建ってからそろそろ2年半になりますが、ご利用状況はどんな様子ですか?
おかげさまで、居室はほぼ満室になっております。2部屋空いてますがそのうち1つはもう次のご入居が決まっていますので、空きは1部屋だけですね。デイサービス(通所介護)の方も、若干曜日によっては空きがあったりはするんですけども、ほぼ満員となってます。
こちらは、酒井医療さん独自の「パワーリハビリテーション」が利用できるというのを特徴とされている高齢者向け住宅です。やはり、そういったサービスを求めていらっしゃるご利用者さまが多いのでしょうか?
そうですね。名前は「リハビリ」となってますが、機能回復などを目的とする病院のそれとは少し違っていて、高齢者の方の体力維持や、日常生活動作の改善、運動能力向上を目的としたものです。
住宅施設なので、基本的にリハビリや運動を強制することはありません。ですが、お年を召した方はご自分の部屋にこもりがちだったり、運動不足、刺激不足により身体が弱ったりしがちですから、そういった方に、運動と交流で活力を維持して頂けるよう、ご利用を促しています。
↑↓ “最新の医療用トレーニングマシンを用い、専門家の指導のもとで、衰えてきた筋肉や神経を効果的に目覚めさせていきます。”(webサイトより引用)
↑↓ 専門のトレーニングジムと見紛うほどの、充実したマシン設備。居住者、デイサービス登録者が利用できる。
賃貸住居スペースについて、利用者の方のご感想はいかがですか?
大変ご好評ですよ!
お部屋を見学された時に、一緒にいらしたご家族の方が「明るくてきれいで、施設っぽくない。ホテルのよう」と仰って、気に入って頂けることが多いんです。ご本人もそうですが、ご家族の方に「こういう所に住んでほしい」と思って頂けることが、特に嬉しいですね。
↑↓ 明るくてきれい、高級感があると好評の、住居スペース。
クローゼットなど収納も広くて、使いやすいとよく言われます。
こう言っては何ですが、いわゆるイメージ通りの「老人ホーム」で昔ながらの病室を想起させるようなお部屋だと、あまり気持ちも上向きにくいですが、うちは「暮らし」を重視してデザインされていて、その点はご満足頂けてるかなと思います。
↑↓ クローゼットと靴収納スペース。
設計段階の酒井医療さまの希望で、施設全体の床はタイルカーペット仕様になっています。これは利用者が転倒時ケガが少ないようにとの配慮からで、各居室もこの床になっている訳ですが、これが高級そうに見せる効果も出していますね。
↑ 居室の床。こういった施設によくある、塩化ビニール素材を用いなかったことで「病室っぽく」ならなかった。
↑↓ 居住スペースの廊下。あちこちに運動促進する呼びかけが見られ、「健康な暮らし」「生きがいのある生活」を提供するという、施設のコンセプトが感じられる。
↑ 共有食堂。施設内の床は、ほぼ全てタイルカーペット仕様になっている。
居住スペースも共有食堂も全てタイルカーペット仕様の床になっていて、こういった施設によくある塩化ビニール素材じゃないところが、当施設が雰囲気がいいと仰って頂ける理由の1つかなと思います。この床だと足音も静かですしね。
ただ、このカーペットには汚れた時に掃除しにくいという欠点もありまして、どちらを優先するかは意見の分かれるところですね。
確かに、食堂なんかは食べこぼしの汚れとか目立って来ていますね。一度知り合いの方にスチームクリーナーで掃除してもらって、大分きれいになったんですけど・・・人の出入りが頻繁な場所なので、またすぐ汚れてしまいますね。
一応このカーペット、一枚ずつ貼り替えることはできるんです。
実は響建設の床もこのカーペットでして、私自身、コーヒーをこぼしてシミを作ったりしたこともありまして・・・(笑)汚れたまま20年我慢してましたが、先日貼り替えたところです。
それも早くて、たった一日で貼り終わったんですよ。
そういった特性も、タイルカーペットのメリットの1つといえますね。
利用者さまだけでなく、こちらで働く職員の方々のご感想はいかがですか?
「ここが使いにくい」とか「もっとこうしてほしかった」とか・・・。
特に、「これが不便だ」という意見は聞かないですね。
収納や、共有スペースの狭さ・・・ぐらいでしょうか。
共有の食堂スペースは、かなり広く取ったんですが、このテーブル配置で60人全員が同時に入れるかというとちょっと・・・計算上は成り立ってても、実際は車椅子の方も歩行機の方もいますからね。
実際は、「賑やかな中で食事をするのがいやだ」という方とか、少し早く食べたい方とか、特殊な事情のお客様は食事の時間をずらしたりして、満席にならないようコントロールしています。
不便というほどではないですが、ここのスペースはもう少し広くてもよかったかもしれません。
ここで催し物や演奏会をやったりもするので。
↑ 現状でも広々として気持ちいいとご好評ですが、欲を言えば、もう少し広くてもよかったかも。
取材協力:楽リハLIFE高知杉井流(http://raku-reha.com/housing/facility/kouchi.html)